内山建設が100%出資している関連会社 有限会社エコロ(園芸用土の製造販売)で
3年ほど責任者を担ってくれた社員が 已む得ない事情により退職することなった。

先日は その彼の送別会を市内の居酒屋で行った。
この送別会、なんと各社員がそれぞれ彼のためにお金を出し合っての開催。
貢献してくれたのだから会社でやってもいいのになと思っていたが、
・昨年末に忘年会を会社でしてもらったことと
・自分達の気持ちでお世話になったその責任者を送り出したい
ということで そのような形での開催になったようである。

お礼の気持ちとして 花と磯靴(彼は魚釣りが趣味)をプレゼントした後、
私も予想もしていなかった サプライズが。
なんと彼の誕生日だったらしいのだ。
お店の方の協力で 大きいサイズのケーキが蝋燭に火が灯されて出てきた。

彼が会社に入ってきて この会社の雰囲気は がらりと変わった。
決して器用ではないが、とにかく一生懸命。
私から指示をしていないのに、社員達が自ら夕方に打合せ(夕礼)を定期的に
行うなど 率先して企業の体質改善を図ってくれた。

入社当初は3か月も続くか心配した20代の新入社員は
自分の職務に責任を覚え 自らが考えて行動するようになり
そして 友人を会社に誘って仲間を増やした。
この彼の教育も行ってくれた。 慣性の法則で 一度動き出した会社の車輪は
これからも動いていってくれるような気がする。
そんな雰囲気が充満している。

みんな 彼の退職を残念がった。
そして 彼も同じ気持ちでいてくれた。

帰り際に ある配送のベテラン社員が 彼に手書きの手紙を渡していた。
その手紙は 業務で使った裏紙を使っていたが
とにかく感謝の気持ちを伝えたい という一途さが紙面に溢れていた。

会社は 社長で決まる。 とよく言われる。
私もそう思っていた。
しかし、「社長は同じでも その下にいる人間が変われば会社は変わる」
という事実を知った。
これは 部下に責任を押し付けるということを言おうとしているのでなく、
非力で凡庸な能力しかない自分でも 一緒になって取り組んでくれる人で
予想外の力を発揮することが出来る という可能性を伝えたいのだ。

天の計らいに感謝をしなければならない。
そして 彼の存在に感謝をしなければならない。