新年明けましておめでとうございます。
コロナ禍での年明けとなりましたが、皆様におかれましては、それぞれの環境下で
それぞれの思いの中でのお正月をお迎えのことと存じます。

今年の年始は天候に恵まれ、私はゆっくりと家族で過ごしました。
大晦日そして元旦と寒い中ではありましたが、10キロランを快走して
自分にとり気持ちよいスタートを切れました。

さて年末に前の職場の上司から、以前私が送っていた手紙が届けられてきました。
これまで会社の社報を送っていた際に同封していた10年分のものです。
その時々の経営に対する思いが綴られているのですが、
改めて読み返してみると当時の自分のおかれていた環境や葛藤、決意が蘇ってきて新鮮な気持ちになりました。

 

自分で振り返る意味からも、ここに紹介したいと思います。

 

〇平成29年12月

黒部ダムにおけるトンネル掘削作業の伝説の職長・笹島氏が作業員一人ひとりの
家族構成・血液などを記した手製の労働者名簿を作っていた話、
テレビドラマ『陸王』の宮沢社長の
「社長の悩みは分かってもらわなくていい。いかに社員に寄り添って、社員と一緒になって試行錯誤しながら苦労し、
感動し、夢を形にする。その過程を楽しむことこそが社長業である」
と語った話に感銘を受けた話。

 

〇平成28年12月

千利休の「人の行く裏に道あり花の山」という言葉を紹介しながら、経営は上から目線でなく、社員と一緒に取り組む姿勢が大事だと述懐。

 

〇平成27年8月

萩本欣一氏(欽ちゃん)の
「今が辛ければ辛いほど、遠くにある大きな夢をみて辛抱すると、きっといいことがある」
という言葉を紹介し、自分が60歳(今から7年後)に100億円企業グループを目指すとぶちまけた話。

 

〇平成25年8月

夏休みに家族でアメリカ旅行に行った際に500ページ余におよぶ哲学に関する本を読んで、
「全ての原因は自分にある。全ては一つであり、相手も自分である。
それは、大きな流れの中にある。観念を勝手に自分流に作らず、
周りに起こっていることを客観的に観照し、教えられ、行動しなさい」
という言葉に感じ入った話。

 

〇平成24年12月

社員が忘年会の後に、内々で飲み会に行った際にその店で支払いを「社長のつけで」
と口にしたことに愕然とした出来事に、『全てはトップから』だと自己反省している話。

 

〇平成20年12月

歌手Mr.childrenのリーダー櫻井和寿氏の
「自分の曲は決して自分が作っているのではない。オカルト的かと言われるかもしれないけど、
もともとあるものが天から降りてきて、それが自然と形となって作られていくという感じが強い。
だから少しでも多くの人に開放すべきだし、そこから得られる恩恵も多くの人に開放してもらうべきだと思う」という言葉。

手塚眞氏(手塚治氏の長男。映画監督) の
「自分の目の前に入り込んでくる映像・音は必ず自分に何らかの暗示をしているものばかりである。
すぐに関係するものもあれば、10年先、20年先に関係してくるかもしれない。
いずれにしても、何等かの示唆を与えていると考え行動している。そのように意識して行動しているとまず間違いない」
という言葉。

同じ時期に二人の言っていることが似ていて、印象に残っている話。

当時 どういう環境で どういう言葉・出来事に影響を受けていたか?今から10年間もの間に自分から失われた大切な考え方はないかなど、思い返すと今に自分の境遇に照らし合わせてみて大変興味があります。

 

『温故知新』 『脚下照顧』

いいこともあれば、そうでないこともある。それが人生、経営。

比較的会社の業績が好調な今こそ この精神を大切して、この一年と向き合いたいと思います。
本年もご高配のほど よろしくお願いいたします。