この春、当社では久しぶりに新人くんを採用した。
建設技術者としての入社だが、
過去に新人君を採用しても、長くても2年くらいで辞めていく例が
多く、今度もそうなるかな? という気持ちを持ちつつ
面接時に敢えて厳しめの質問ををした。
 

「災害が発生したとき、まずは家族の安否確認をしてほしいが、
確認できたら、家が中途半端な状態でも
すぐ会社に戻って復旧対応に当たることが使命です。
こういう使命があることは、重荷ではないですか?」
 
A 普通の顔して
「当然だと思います」
 

「この業界は、一般的に市場縮小傾向で、
また周辺からは”悪者”扱いの目で見られることもありますよ。
そういう業界に足を踏み入れて大丈夫ですか?」
 

「地元が大好きなので、地元のために貢献したい。
何もないところから、形をつくっていくことに魅力を感じます。
周辺からそういう目で見られるのであれば、
率先して自分から認めてもらうような行動をしていきたいです」
 

「土木は、水と向き合わなければならない。
状況によっては、土日を犠牲にして、復旧に当たることになりますよ」
 

「建設に従事することが好きなので、全然構いません」
 
受け答えが本当にハキハキして、ニコニコしながら。
なんか 梯子を外されたような気持ちだった。
彼は 本当に土木が好きなようだ。
この4月から入社する。
彼の今の純粋な気持ちを丁寧に育てていかなければならない。
いい出会いに巡り合えた。