今年に入って、台風らしい台風が始めて接近している。
雨足が強くなり、今夜8時過ぎに県よりパトロールの委託を受け持っている
路線で崩土があり、その除去作業で当社の社員が何名か出てくれた。
社員30名のうち、作業職員が10名近くいる。
今のような受注が不安定な時代には、固定費に直結する作業職員を
雇用維持するのは、収益上ではあまりよろしくない。
それでも、私が拘るのは、「なんのために、会社があるのか?」という
問いにある。
それは、「建設業の固有の価値を通して、社会貢献したい」から。
彼らは、よく動いてくれる。今夜も、たぶん食事が終ってゆっくりしていた
時間に、連絡が入ったはずだ。
現場に行って、崩土した道路の土砂を、人力で行ってくれた。
すばやい対応だったと自負したいところだが、何より
その道路を利用する一般市民の方は喜んでくれたはずだ。
その除去作業に遭遇していないと、その作業があったことは
多分察することなく、何気なく通過するであろう。
その”何もなかったかのうに”利用してくれる、ことこそ
我々の存在価値があるのだ。
ちょっと話が飛ぶが、当社では毎朝1分間スピーチ というのを
やっている。現場に行っていない社員は全員朝礼に参加するが、
そこで毎朝一人がスピーチを行う。
本日の話で
「道路の舗装補修工事を行っていました。
少しでも通行に支障をきたすといけないので、片側通行ができるように
して工事をしました。
施工中に、猛スピードで工事個所を通過する車があり、その車は
通過後に ”お前らは、きちんと通行者に配慮してんのか!!”
と怒鳴られました。
正直、しばらくの間、落ち込んでいました」
という話がでた。
逆風が続くこの建設業界にあり、
非常識な利用者に対して凛として 意見できるような
そんな会社でもありたい。