会社のHPで紹介しているが、この秋から会社の庭の一角で野菜の試験作りを
始めている。
「え、内山さんところ、今度は農業を新規事業を始めたの?」
そういう話をいただいた方が、少なからずおられる。
答えは、「当たらずとも、遠からず」 である。
現在、建設業では新分野進出があちこちで行われている。
行政側も推進している。
その中で、上位にある事業分野が、この「農業」である。
確かに、土を使う。機械を使って土を動かす。屋外での作業である。
等の要素は、建設作業と非常に似ている。
しかしながら、 私が思うに、そう簡単ではない。
建設業は、造っている対象は、「人工物」である。
一方、農業は「自然物(植物)」。
だから、私は 農業進出で成功するのは容易ではなく、よって軽はずみな発想で
進めたら、失敗すると思っている。
では、なぜ今回のように、会社で野菜作りを始めたのか?
理由のひとつは、現在進めている新規事業の品質検証の一つとして割り切っているため。
土壌改良材、家畜堆肥の良質化(ある特殊技術研究の派生効果)
の効果を身近なフィールドで観てみたいからだ。
両者とも、既にその効果の声は生産者からはいただいているが、やはり自分の目で絶えず
確認していくことも必要だと考えたから。
そして、もう一つの理由は、「将来の食糧不足に備えた世の中の動きに、少しだけ関わって
いたいから」 である。
どんな形で、実際の収益事業に発展するかわからない。
しかし、世の中の方向性の一つは、
間違いなく「安心、安全そして確実な食糧の確保」である。
動いていくうちに、当社の建設作業の知見、技能を応用、利用する可能性も
出てくるのではないか? と 建設産業に携わっている縁をの関連性を模索している。
ある本で 読んだ。
「この世の中は、素粒子でできている。
その素粒子は、絶えず動いている。
基本的にはある一定の方向に向かって動いて、そこで形を作っていく。
たまに、突然その方向性を変え、別の形つくりを目指して動いていく。」
まずは、動くことだ。
動機はできるだけ、世の中のためになることがいい。
たとえ、自分の身の丈を多く超えていても。
そして、動きながら 周囲の反応に素直に五感を傾けながら、
自分なりの方向性 を より形の見えるものに固めていく。
会社の現時点の収益環境はまずまず。しかしながら、来年、再来年は不透明である。
だから、動いて 動いて  考えて  探していく。