昨夜は会社の新年会の後、家で文庫本を一冊読んだ。
アサヒビールのドライの生みの親である樋口廣太郎氏の「知にして愚」である。正月に本らしい本を読んでいなかったので、本棚にあった中から一つ手にとってみた。多分、宮崎に戻ってきてすぐくらいに買った本である。
 
 
「病める貝のみ真珠が宿る」
(痛みを痛みとして真正面から取り組んでいけば、必ず成果が得られる)
 
 
「きれいな景色の前に電柱があったら、それを消し去るようにならなければならない」
(見たくないこと、聞きたくないことは、あくまで自分の心の中では”消せる”ようにする)
 
 
「知に溺れるな、緩慢にやれ」
など、心にいい薬になる言葉に触れることができた。
買った当初、線を入れていた箇所以外のところに、今回いくつか感銘を受けたのはおもしろかった。それだけ、この8年くらいの間に、感受性が変化したのだと思う。
 
  
ひとつだけ気になったのは、数字を経営管理の手段にしていなかったことを、感じ取った
ことだ。実は、先日の新年会で私数字を使って今後の会社の進むべき方向性を説いたばかりだったからだ。
 
  
「これから業界は大変厳しくなる。自然体でいくと、こうなるので、事業を続けていくにはこういう方法をとらないといけない」ということを具体的なイメージでわかってほしいと思ったからであるが、どうもこれで本当によかったのかどうか…。
  
  
以前も少し感じたことがあるが、こういう厳しくなったときこそ、数字による管理より別のアプローチからの立て直しが肝要では無いだろうか?
正直、今の時点で明確な解はでてていない。
ただ、たまたま 時機が重なっただけに、ちょっと寝ている布団の中でも、ごそごそと考えていた。